激化する米中貿易戦争 これは次世代の覇権を巡る米中覇権戦争だ

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クラッド(@kura_investment )です。
いつも【クラッドの投資で自由を掴むブログ】を見て頂きありがとうございます。
今回は深刻化するアメリカと中国の貿易戦争について解説します。




米中関係概要


米中関係とは文字通りアメリカと中国の二国間関係を指しており、同盟関係でも敵対関係でもないとされています。
しかしながら、近年は中国の軍事力強化によりアメリカ国防総省(ペンタゴン)とアメリカ政府
(ホワイトハウス)は軍事的脅威と認識しつつあります。
なお、貿易や文化などの他分野ではお互いを重要なパートナーとしており、米中関係が
世界に及ぼす影響は非常に大きい状態となります。

【地政学編】アメリカについて

【地政学編】中華人民共和国について

アメリカと中国についての、説明などは上記の記事を見て下さればと思います。

米中貿易戦争推移

続いて、米中貿易戦争の推移です。2018年3月にトランプ大統領が鉄鋼製品に
25%の関税をかけた事からこの貿易戦争は始まります。
青字:アメリカから中国への処置
赤字:中国からアメリカへの処置
となります。

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2018年3月 米→中 鉄鋼製品に25%関税

2018年7月 米→中 ロボットなど約800品目に340億ドル相当に25%関税
2018年7月 中→米 大豆など約500品目に340億ドル相当に25%関税
2018年8月 米→中 半導体など約300品目に160億ドル相当に25%関税
2018年8月 中→米 自動車など約300品目に160億ドル相当に25%関税
2018年9月 米→中 家具感電など約5700品目2000億ドル相当に10%関税
2018年9月 中→米 LNGなど約5200品目600億ドル相当に5%もしくは10%関税
この段階で
米:中国からの輸入品のほぼ半分に関税上乗せ
中:アメリカからの輸入品の70%に関税上乗せとなっています。

2019年5月 米→中 2000億ドル相当に10%→25%に関税引き上げ
2019年6月 中→米 600億ドル相当に5~10%→最大25%に関税引き上げ
2019年6月 中→米 600億ドル相当に5~10%→最大25%に関税引き上げ
==================================

この様に両国ともに関税の引き上げ合戦となっており、米中首脳会談で
貿易戦争の解決に向け話し合いなどを行っていました。
しかし、どれも全て物別れとなっており、事態の鎮静化は当面見通せない状態と
なっています。

米中貿易戦争の背景

この章では、米中貿易戦争の背景についてお話します。

背景にはいくつかありますが、今回は
1:膨大な対中貿易赤字の存在
2:中国の産業政策
についてお話します。

1:膨大な対中貿易赤字の存在
アメリカと中国は貿易に関して密接に結びついています。
アメリカにとって中国は最大の貿易相手国となり、貿易額の順位は
1位:中国
2位:カナダ
3位:メキシコ
4位:日本
となります。

中国にとってアメリカは最大の貿易相手国となり、貿易額の順位は
1位:アメリカ
2位:日本
3位:韓国
となります。

しかしながら、アメリカと中国の貿易は不均衡となっており、
アメリカが圧倒的に貿易赤字となっています。
具体的には2018年には4193億ドル(=約47兆円)で過去最高となっており、
トランプ政権はこの膨大な貿易赤字を問題視しています。
さらに、この貿易赤字の金額は年々増加傾向となっています。

2:中国の産業政策
中国政府は2015年に「中国製造2025」を発表しました。
この計画は「5つの基本方針」「4つの基本原則」に則り、2049年までに
三段階のフェーズを明記しています。
第一段階:2025年までに世界の製造強国入りを果たす。
第二段階:2035年までに中国の製造業レベルを、世界の製造強国内の中位に位置させる。
第三段階:2045年には製造強国のトップになる。
というものです。

この中国製造2025の核心は世界の半導体市場の覇権を握る事です。
2018年の時点で世界の半導体市場は4779億ドル(約52兆円)規模とされています。
中国の半導体消費額は世界の約50%に達していますが、国内生産分は需要の13%程度
しかありません。

そのため、中国政府は半導体自給率を2020年までに40%、2025年までに70%に
引き上げるという目標を掲げています。

また、中国の産業補助金の存在も大きな批判の的となっています。
中国はハイテク産業の発展のために巨額の補助金を投じており、アメリカは
WTO(世界貿易機関)ルールに抵触するとして、全面廃止を要求しています。

中国が力を入れているハイテク産業には次世代の高速通信網の5Gや人口知能(AI)など
軍事技術と直結する分野があります。

中国の10大重点産業分野として
1:次世代情報通信技術
2:先端デジタル制御工作機械とロボット
3:航空宇宙
4:海洋工程設備・ハイテク船舶
5:先進軌道交通設備
6:省エネルギー・新エネルギー自動車
7:電力設備
8:新材料
9:バイオ医療・高性能医療機器
10:農業機械設備

となっており、現在アメリカが優位性を持ち、世界最先端のものばかりとなります。
アメリカとしては、中国が力をつけ、自国の覇権を脅かす前に競争力をそぎ落とそう
という戦略となります。

中国企業への圧力

今回の米中貿易戦争の一環でアメリカによる中国企業への圧力も存在しています。

◇ZTEへの圧力

2018年4月16日、中国通信大手ZTEに対して、7年間のアメリカ国内での販売禁止と
アメリカ企業によるソフトウェアとハードウェアの販売禁止令を出しました。
これにより、北米市場でシェア4位に位置していたZTEは事実上の締め出しを
くらった形となります。現在の通信業界では5Gを巡る攻防が繰り広げられているが、
これによりZTEは5Gの規格に参加できない事になりました。

基本的に現在のスマホはアメリカ企業が有する特許が必須となります。
Googleのアンドロイド、アップルのIosが挙げられ、さらに半導体ではクアルコムや
インテルがその中核を占めている。

◇ファーウェイへの圧力
2018年12月にファーウェイ副会長がカナダで逮捕されました。
容疑はファーウェイの関係会社を通じて制裁下にあるイランの通信会社と取引を
行い、アメリカの複数の金融機関の虚偽の説明をしたというものでした。

その後5月にアメリカ企業が許可なくファーウェイに半導体やソフトウェア部品の
販売を禁止。
具体的にはGoogleのスマホOSであるアンドロイドの供給が停止されました。

この様にアメリカは次世代通信規格となる5Gを巡り中国へ圧力をかけています。
次世代の通信規格である5Gを中国企業がもし独占したら、アメリカの安全保障上
の脅威となる事も考えられています。

アメリカが中国を「為替操作国」に指定

8月5日 米財務省が中国を為替操作国に指定しました。

為替操作国とは
アメリカ政府が他国との輸出競争を有利にするために意図的に自国通貨安に
誘導したと判断した国が指定されます。
アメリカ財務省が一方的に指定するものですが、通貨安誘導が改めなければ、
アメリカは制裁関税などの懲罰措置が実行できます。

判断基準
アメリカが半年ごとに為替報告書を作成し、発表しています。
1:対米貿易黒字が年200億ドル以上
2:経常黒字は国内総生産の2%以上
3:為替介入により外貨購入額が国内総生産の2%以上
という基準のうち原則として3つ該当すれば為替操作国に認定されます。

過去の事例
1992年~1994年に中国が過去指定されていた事があり、この94年を最後に
設定された事はありません。

今回の中国指定の理由
5月の最新の為替報告書によれば為替操作国には該当しない監視対象に
指定されていました。しかし、5日に人民元相場が約11年ぶりに1ドル=7元台に
下落した事で中国政府が為替操作を意図的にしたと問題視したためとなります。

また、今回の為替操作国認定は、貿易戦争による関税引き上げに伴うダメージを
和らげるために、中国政府が元安誘導をしたという批判もあります。

今回の為替操作国認定により、米中貿易戦争は通貨戦争、金融戦争に発展する
可能性が大いにあります。

終わりに

今回は地政学編の派生という事で現在リアルタイムで問題となっている米中貿易戦争
の概要についてお話しました。
米中貿易戦争はただ単に貿易赤字を減らしたいから関税を引き上げているんだ!
という様な話ではありません。

貿易戦争の本質は
アメリカと中国の次世代の覇権戦争となります。

改革開放路線後に中国は急速に経済発展をしてきました。
外資を積極的に誘致し、安い人件費を武器に世界の工場となっていきました。
その後、世界への輸出基地として中国は膨大な貿易黒字を稼ぐようになります。
さらに、その過程で技術力を磨いていき、現在では家電、自動車、造船、半導体
など数多の製造分野で世界有数の国家に成長してきました。

そして、中国製造2025に代表されるように、中国は経済覇権を握るために
重要視しているハイテク産業に膨大な投資を行うようになりました。
世界の工場から世界の消費市場、そして世界の製造強国となる事を目的
としています。

情報通信産業で覇権を握るという事は、次世代の覇権戦争に勝利すると同義という
認識でほぼ問題ないかと思います。
それは5Gしかり、Iotしかり、人口知能(AI)しかり・・・。
これらは明るい未来を、便利な生活を実現するために必須となる技術となりますが、
軍事転用も可能となり、その場合は悲惨な戦争につながる可能性があります。

特に中国は貿易を通して圧倒的な経済力を有する国家となりましたが、その経済力を
背景に、軍事力の強化にまい進してきました。
現代では、その経済力、軍事力を背景に、近隣国に大きな圧力をかけています。
より突き詰めるなら、対米貿易で稼いだ資金の一部が中国の軍事力強化に
利用されていた。
という事です。

南シナ海、東シナ海の海洋進出を見てもわかると思いますが、アメリカの
アジアでの覇権に真っ向から挑戦しているのが中国です。

この様に米中貿易戦争は覇権戦争の一部であり、アメリカは中国の経済力を
削ぎつつ、挑戦国たる中国のこれ以上の膨張を止めようとしているのです。

この米中貿易戦争はまだまだ終わりが見えないと思いますが、
今後とも注視する必要があると思います。

ご意見、ご感想、お待ちしております。




それでは、最後までお読みくださってありがとうございました。

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以下参考サイトなど
【図解・国際】米中貿易摩擦の主な経緯(2019年7月)
米中関係-Wikipedia
1からわかる!「米中貿易摩擦」(前編)そもそもの経緯は?
ファーウェイ問題などを引き起こした米中貿易戦争の本質
米が中国を「為替操作国」に指定 その影響など Q&A
2018年の貿易赤字は2009年以降最多の6,221億ドル
「中国製造2025」とは何か? 中国版インダストリー4.0による製造改革の可能性と課題
米中貿易摩擦の動向(2019年5月17日改訂版)
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