【地政学編 イタリア】~世界第8位の南欧の経済大国、世界帝国ローマを築いた末裔の行方~

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皆さんこんにちわです。
クラッド(@kura_x_tudo)です。

いつも【クラッドの投資で自由を掴むブログ】を見て頂きありがとうございます。
今回はイタリア共和国という国家を地政学の視点からお話したいと思います。




イタリア共和国の概要


イタリアの概要

イタリア共和国(以下:イタリア)は長靴の形で有名なイタリア半島、周辺の島々
から構成されている。
ローマ市内にはカトリック教会の総本山であるバチカン市国があり、中東部には
世界最古の共和国として知られるサンマリノ共和国が存在。
地中海に面しており、国土の大部分は温帯に属しており、地中海性気候を有効活用し、
オリーブやブドウ、柑橘類の栽培が活発。
約6,000万人の人口を有しており、世界では第23位、欧州では第4位の人口である。
中位年齢は日本に次ぐ世界第2位であり47.8歳(2020年時点)となっており、少子高齢化が進展。
世界的にみると、文化・経済ともに先進国に位置し、世界の諸外国に極めて大きな影響を

与える列強の一角として数えられる。
GDPは(世界では第8位・欧州では第4位)となっており、世界でも有数の経済大国である。

◇イタリア共和国:Repubblica Italiana

◇公用語:イタリア語

◇首都:ローマ

◇大統領:セルジョ・マッタレッラ

◇国土面積:301,340㎢(世界第71位)

◇人口:60,46万1,827人(世界23位)(2020年)
(引用先:populationpyramid.net)

◇GDP(名目):2,075.86(10億ドル)(世界8位)(2018年)

イタリアの過去と現在

この章ではイタリアの歴史についてお話しようと思います。

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・人類のイタリア進出
旧石器時代~紀元前8世紀
人類はイタリア半島に旧石器時代には進出していた様です。
しかしながら、紀元前8世紀になってようやく歴史が綴られ出しますが、
それ以前のことはほとんどわかっていない。
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・都市国家ローマの発展と分裂
紀元前753年にイタリア人の一派(ラテン人)がローマの地からエトルリア人を追放し、
ローマ共和政を敷いた。
ローマは紀元前272年にタレントゥムを征服しイタリア半島を統一。
半島統一後は、地中海に進出し、海洋国家のカルタゴと三度に渡るポエニ戦争を繰り広げ、
カルタゴを滅ぼす。
これにより、ローマは西地中海の覇権を確立し、広大な属州を獲得した。
ポエニ戦争後、内乱の1世紀と呼ばれる時代を経て、紀元前27年にローマ帝国が誕生。
ローマ帝国は発展を続け、広大な領土を支配し、2世紀の五賢帝時代に全盛期を迎えた。
栄華を極めたローマ帝国ですが、359年には度重なるゲルマン人の大移動や国内経済・政治の腐敗など様々な要因により東西に分裂しました。
476年にはゲルマン人のオドアケルにより西ローマ帝国は滅亡。
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・イタリアの分裂の始まり
493年に東ローマ帝国によりオドアケルが滅ぼす。
ついで、497年にテオドリックにより東ゴート王国が建国され、イタリアのほぼ全域を支配下に置きますが、東ローマ帝国により滅亡させられる。
553年にイタリアは、80年ぶりにローマ皇帝領となった。
6世紀後半にはランゴバルド人の侵入により、ローマのイタリアへの支配力は低下した。
7世紀から8世紀にかけて、東ローマ帝国の勢力は徐々に後退していき、
半島の南端に東ローマ帝国、シチリア島にイスラム勢力、ローマを中心とした教皇領、
北部に神聖ローマ帝国という勢力がそれぞれ支配するようになった。
イタリアの統一を試みた勢力もあるが、ローマ教皇庁の策略もあり分裂のままであった。

これ以後、イタリアには長らく統一国家が誕生することはなく、時代は進んでいく・・・。
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・イタリアの分裂の継続と外国勢力の支配の時代
11~13世紀の十字軍時代に商工業・東方貿易が再興されたことで、北部のベネチアやミラノ
などの
都市共和国が興隆。

14世紀には十字軍遠征の失敗によりローマ教皇の権威が揺らぎ始め、衰退が顕著となった。
だが、ローマ教皇の支配下の領土は広大であり、宗教的に大きな力を有し続けていた。
14世紀~16世紀のルネサンスの時代には文学・美術・思想などで世界に多大な影響を与えるに至るが、イタリアを統一する勢力は現れることはなかった。
1453年にはオスマン帝国により、ビザンツ帝国(東ローマ帝国)の首都であるコンスタンティノープルが陥落し、同国は滅亡。
15世紀末~16世紀中頃はフランスと神聖ローマ帝国の間でイタリアを舞台に戦争が繰り広げられた。
このイタリア戦争はヨーロッパの戦争形態を大きく変化させ、国民意識芽生えさせ主権国家の形成するきっかけとなった。
1559年にイタリア戦争が終結し、フランスは撤退したが、スペイン=ハプスブルク家の支配が強化された。
この時期にスペインが展開した大航海によりヨーロッパ経済の中心がイタリアなどの地中海沿岸都市から大西洋岸に移動するという商業革命が起こる。
この影響により、地中海貿易で栄えていた北部の諸都市は衰退し、イタリア経済は停滞していった。
1701年にスペイン継承戦争が勃発したが、終結後もイタリアは周辺諸国に戦利品扱いという形で分割される様な有様であった。
しかし、1720年にイタリア北部のピエモンテ地方を支配していたサヴォイア家がサルデーニャ王国を建国。この国がイタリアの統一の中核国となる。
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・イタリア統一運動(リソルジメント)
1796年~97年のナポレオンによるイタリア遠征はイタリア人としての民族意識と統一意識を
もたらす様になった。ナポレオンの統治により、イタリア北部では産業の発展・中産階級の成長がみられたが、南部では封建制度が色濃く残るという様になった。
自由と平等というフランス革命の精神が伝えられたが、イタリアをフランス帝国の勢力圏に
しようとしたため、イタリア人の反発を招き、民族意識を高める結果となった。
その後、1815年にナポレオンが失脚したため、ウィーン会議での取り込めにより再び分裂状態に戻った。
1831年にマッツィーニが青年イタリアを組織し、イタリアの独立統一を掲げて独立運動がはじまった。
1833年~34年のサルデーニャ王国内の蜂起に失敗し、この急進的な運動は頓挫した。
その後、諸地域で独立運動が頻発したが、オーストリアの弾圧により悉く頓挫していった。
しかし、1852年にサルデーニャ王国のカヴール首相が卓越した外交手腕を発揮し、1861年に立憲君主制としてトリノを首都とするイタリア王国を樹立する。
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・統一イタリアの誕生
1861年にイタリア王国が成立したものの、ヴェネツィアはオーストリア領であり、ローマは教皇領のままであった。
イタリア王国はこれら未回収のイタリアを獲得するために動き、1866年にヴェネツィアを、1870年にローマの教皇領を併合した。
これにより、イタリア王国は統一を達成する事となった。
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・イタリアの帝国主義政策
19世紀末に海外での植民地獲得に関心が高まり、最初のその標的は北アフリカとバルカン半島であった。
しかし、1877年の露土戦争後、ベルリン会議によりフランスのチュニス進出が認められた。
この事に危機感を抱き、フランスの牽制して、ドイツ帝国・オーストリア=ハンガリー二重帝国と三国同盟を締結する。
1880年代にはエチオピアへの侵略を企てたものの、アドワの戦いで敗れ失敗に終わった。
その後、オスマン帝国領のトリポリに進出を窺う様になり、フランスとロシアとそれぞれ協定を結び、1911年~12年のイタリア=トルコ戦争にてトリポリ・キレナイカを併合した。
この時点で、ドイツ・オーストリアと敵対しているフランス・ロシアに近づいており、三国同盟は形骸化が進んでいた。
1901年~14年のイタリアでは工業がめざましい発展を遂げた時代であった。
1914年に勃発した第一次世界大戦では三国同盟を結んでいたにも関わらず、三国協商側につき、同盟国側に宣戦布告を行った。
これについては、イタリアとオーストリアとの関係で「未回収のイタリア (トリエステや南チロル)」で領土問題を抱えていたからである。
戦勝国となったイタリアは、第一次世界大戦後のパリ講和会議にてオーストリアの割譲を求めたが、未回収のイタリアの譲渡のみが認められただけであった。
領土拡張が認められなかったイタリアにはこのベルサイユ体制への不満が強まり、ファシズム体制成立につながっていく。
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・ファシズムの台頭と第二次世界大戦
第一次世界大戦終結後、1919年~1920年に戦後不況が深刻化し、景気は減速傾向
となった。この時期社会主義勢力が革命運動を行ったものの失敗に終わった。
その頃、反社会主義・反議会主義を掲げ、強力な政府の樹立を目指すムッソリーニ
がファシスト運動を展開する様になった。
1921年にはファシスト党が成立し、ムッソリーニの影響力が高まっていき、22年の
ローマ進軍によりファシスト政権が樹立された。
1924年のマッテオッティ事件を経て、ムッソリーニは独裁政権が成立。
1926年にアルバニアを保護国化し、39年に武力侵攻により併合する。
1935年にエチオピアに侵攻し、36年にはこれを併合する。
1936年にスペイン戦争に介入し、ナチスドイツと連携を深め、ベルリン=ローマ枢軸を
成立。37年には日独伊三国防共協定を締結した。
1939年に第二次世界大戦が勃発、当初は参戦をしていなかったが1940年には日独伊三国軍事同盟を締結し、枢軸国として世界大戦に参戦。
しかし、イタリア軍は北アフリカ・ギリシャ・地中海戦線で連合軍に連敗を重ねていった。
1943年にはイタリアが無条件降伏を行い、1944年に連合軍によりローマが解放された。
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・第二次世界大戦終結から現在
1946年の国民投票により王政が廃止され共和制を採用。これにより1948年にイタリア共和国が成立した。
1950年~1960年代ではマーシャルプランを通じて、戦後復興を果たし、「奇跡的復興」と呼ばれる経済成長を達成。これによりイタリアは再度大国へと返り咲いた。
1970年代後半から1980年代初頭は政治的に非常に不安定な時代が続き、これを「鉛の時代」
という。
冷戦終結後の1990年代は政界とマフィアとの癒着が大きな話題となり、戦後の最大政党は解体された。
2002年に欧州の通貨統合によりイタリアリラからユーロへの切り替えを行い、欧州諸国との
関係深化を進めていく。
近年はシリア内戦をはじめとする中東の混迷に伴い、難民問題への対処であったり、
財政難、景気減速など様々な分野で問題が山積みの状況となっている。
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次にイタリアの世界との関わり方を見てみましょう。

イタリアの外交基本方針

欧州統合の積極的推進及び大西洋同盟の強化,国連を始めとする多国間枠組みの重視がイタリア外交の基本方針。

引用:外務省ーイタリア共和国(Italian Republic)基礎データ

イタリアは大西洋との同盟(=アメリカとの同盟と言っても差し支えないでしょう。)を
重要視しています。
これは、第二次世界大戦後、アメリカのマーシャルプランにより戦後の経済復興を遂げた事だけでなく、現代もNATO(北大西洋条約機構)に加盟している事が理由の1つでしょう。

また、イタリアの歴史を見ると、過去の支配者は近隣の大国であったために、
欧州統合を進める事は事前に戦争を回避する事ができ、
なおかつ、周辺諸国との貿易を通じて自国の経済発展に貢献できるという考えもあるのではないでしょうか。

イタリアが欧州統合の恩恵を得ているであろう事は、現在の輸出入の比率にも
表れています。

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イタリアの輸出入の割合
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輸出
1位:ドイツ12.6%
2位:フランス10.5%
3位:アメリカ8.9%
4位:イギリス5.4%
5位:スペイン5.0%

輸入
1位:ドイツ16.3%
2位:フランス8.9%
3位:中国7.5%
4位:オランダ5.5%
5位:スペイン5.3%

上記の様に、イタリアは近隣諸国のドイツ・フランスとの経済的結びつきが非常に強いです。
輸出入に関してはほぼほぼ欧州諸国との結びつきのみで完結している事がわかります。

また、現在のイタリアは世界の列強・大国という扱いであり、大国としての責任を果たそうと
している事が外交からも窺えます。

歴史的に関係が深い北アフリカ・中東地域で巻き起こったアラブの春では民主化を支持し、
各国に援助を行っております。

シリア内戦により膨大な数の難民が生じていますが、人道支援を行っております。
リビアに関しては、統一政府樹立に向け主導的な役割を演じております。

(リビアの首都:トリポリ)

この様に、イタリアは地域の大国、世界の列強の一角として国際社会の安定と発展に
貢献しています。

まとめ
紀元前からの悠久の歴史を有するイタリアは、現在は欧州諸国との結びつきを強め、世界の大国として国際社会の安定と発展に貢献している。




イタリアの産業構造

この章ではイタリアの産業構造についてお話します。

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◇イタリアの産業構造◇
第一次産業(農林水産): 2.1%
第二次産業(鉱業、製造、建設、電力): 24.1%
第三次産業(卸売、小売、運輸、飲食、宿泊、情報通信、金融、不動産、その他サービス):73.8%

上記の様になっており、イタリアの産業構造は他の先進国と同様にサービス業が圧倒的な
比率となっています。
第二次産業は24.1%あり、日本とほぼほぼ同様程度の比率となっています。
(日本は24.4%)

2016年のイタリアの輸出入の主要品目
輸出 1位:機械類26.2% 2位:自動車8.1% 3位:医薬品4.9%
輸入 1位:機械類17.7% 2位:自動車10.6% 3位:医薬品6.0%

イタリアの特徴としては、輸出入ともに主要の品目に違いがない事があげられます。
これは、欧州諸国内での分業体制が構築されているのではないかと考えられます。


貿易依存度
輸出:24.6% 輸入:21.7%
貿易依存度は関しては輸出・輸入双方ともにそれほど高い数字ではなく、
内需が大きい事が推測されます。
(※ 参考 日本の貿易依存度は 輸出:13.1% 輸入:12.3%)

発電比率

火力:63.0% 水力:21.5% 太陽光:8.0% 風力:5.4% 地熱:2.1%
・イタリアの発電比率の6割が火力と圧倒的な比率。
・原子力発電は利用していない。
・イタリア北部では水力発電が盛ん。
となっております。また、電力が足らない場合はフランスやドイツなどから
安価な電力を購入し国内需要を補っています。
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次にイタリアの各種産業についてお話します。
ここでは、農業・工業・サービス業に絞ってみます。

農業
南北に細長い国土をアペニン山脈が走り、国土の約7割が山岳・丘陵地で
占められています。国土全体では平地が占める比率は小さいが山岳・丘陵地も農業に利用されているため、
国土全体のうち約42%が農用地として利用されている。

EU内の農業大国として知られており、2016年の農業生産額は首位のフランスに次ぐ
第2位に位置し、EU全体の13%を占める。
1980年代以降は第三次産業の拡大に伴い、農業のGDPに占める比率は相対的に低下して
いきました。2017年時点でGDPに占める農業の比率は2.1%です。


やや古い情報にはなりますが、穀物自給率は76% となっています。(2011年)

・イタリアの土地利用と国土に占める比率(2014年)
耕地面積:912万ha 31%
牧場・牧草地:404万ha 13.7%
森林:924万ha 31.4%
農業従事者一人当たりの農地:17.8ha
国土の平野部は都市圏、それ以外は農用地か森林という感じでの国土利用の様です。

それでは、イタリアで生産されている有名な農作物を見てみましょう。

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りんご 生産量:
247万トン 世界第6位

オレンジ類 生産量:229万トン 世界第9位


レモン・ライム 生産量:370千トン 世界第10位


オリーブ 生産量:1964千トン 世界第2位


ぶどう 生産量:693万トン 世界第3位


ワイン 生産量:480万トン 世界第1位


トマト 生産量:562万トン 世界第7位


チーズ 生産量:1254万トン 世界第4位

     輸出量:322千トン 世界第4位
     輸入量:498千トン 世界第2位
(※チーズの輸出入のみ2013年 それ以外の情報は2014年のもの)
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イタリアは地中海性気候が優勢なため、柑橘類やぶどう、チーズなどの生産が
盛んとなっています。ちなみに、北部では稲作もしているよ。

工業
ジェノヴァ・ミラノ・トリノのイタリア北部の三角地帯が工業の中心部である。
この都市を結ぶとほぼ正三角形になるので、工業の三角地帯と言われています。
この3都市にはそれぞれ生産される工業製品に特色があります。
機械・自動車・鉄鋼・衣料などが主な産業となります。


ジェノヴァ
伝統的にイタリア金融の中心地である。ジェノヴァ港はイタリア最大の貿易港であり、
地中海でも有数のコンテナ取扱高を有する。2017年の人口は約58万人。
中世に海洋国家としてヨーロッパに大きな影響力を有していたため、造船・石油化学
機械なども発展。

ミラノ
伝統的に服飾・繊維工業が盛ん。近年は航空・自動車・精密機器も発展。
2017年の人口は約135万人。イタリア最大、南欧でも有数のミラノ都市圏を形成し、
郊外を含む都市圏人口は約526万人。

トリノ
自動車工業の中心都市として発展。2017年の人口は約88万人。
近年は航空・映画産業も発展。ミラノに次ぐ第2位の工業都市としての地位を築いており、
トリノ都市圏の人口規模は約170万人。

それでは、イタリアで生産されている有名な工業製品を見てみましょう。
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機械類:180797百万ドル 世界第10位(2016年)

一般機械:92647百万ドル 世界第5位(2016年)

電気機械:28189百万ドル 世界第10位(2016年)

自動車:37489百万ドル 世界第8位(2016年)
生産量:915,305台で世界第19位(2018年)

航空機:4881百万ドル 世界第6位(2016年)

船舶:4721百万ドル 世界第5位(2016年)

工作機械:5306百万ドル 世界第4位(2015年)

粗鋼生産量:23,245千トンで世界第11位(2019年)
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イタリアについては、航空機・船舶・工作機械が特に強い様ですね。
工業の分野においては、北部は世界的な競争力を有するものの、南部は工業化
の発展が遅れているのが現状ではあります。

今回は詳細は触れませんが、この南北の工業地帯の発展の差異が南北の所得格差に
つながっています。(これを南北問題と言う。)

サービス業

イタリアと言えば、観光業が強いイメージがあるかと思います。
事実、その通りでイタリアの世界遺産の登録数は55か所あり、その数は堂々の世界第1位となっています。
世界遺産がそれほどあるのは、ローマ帝国時代の遺産が数多く残っている事が多く影響して
いるのでしょうね。
その他、イタリアは南北に細長い国土を有しているため、一か国で様々な風景を見る事ができます。その中には絶景と称される自然環境もたくさんあります。

北部は雄大なアルプス山脈と水の都と称されるベネチア(ヴェネツィアとも)

(ベネチア)

中部はローマという都市そのもの

(ローマのコロッセオ)

南部は世界三大夜景とされるナポリや断崖絶壁のアマルフィ、リゾート地のシチリア島

(ナポリ)

と、イタリアには魅力的過ぎる観光地がたくさんあります。
(クラッドは行った事ないんですけどね?行きたいですね・・・?)

この様な背景からイタリアには膨大な人数の観光客が押し寄せています。

観光客:6214.6万人 で世界第5位 (日本は3119.2万人で世界第11位)
観光収入:492.62億米ドル で世界第6位 (日本は411.15億米ドルで世界第9位)

それぞれ2018年のデータですが、イタリアの人口は6000万人ほどですので、
一年間でイタリアの人口を超える人の流入があったという事になります。
それだけ、イタリアの観光業は盛んという事ですね。
(観光客が多過ぎて人数制限してくれという話も一部出ているとか。)

まとめ
イタリアは農業・工業・観光業とバランスがとれた産業
構造を有している。




イタリアの人口動態と経済成長

この章ではイタリアの人口動態と経済成長についてお話します。

2020年のイタリアの人口ピラミッドは下記に様になっています。


(引用先:populationpyramid.net)

イタリアの人口ピラミッドは日本と同様の航空管制塔型とされています。

航空管制塔型は中長期で見ると、人口の減少もしくは大幅な減少が予想され、
少子高齢化・人口減少社会が進展していく事が予想されています。

冒頭のイタリアの概要の項目でもお話しましたが、イタリアの中位年齢は47.8歳となっており、この年齢は世界最高の高齢化社会と言われる日本の次に高い数値となります。
イタリアの高齢化は非常に進展していると言わざるを得ない状況です。

次にイタリアの人口推移と予測です。

イタリアの人口については、今まさに今年(2020年)をピークに人口減少社会に突入して
いくものと予想されています。
その後、2100年頃までにおおよそ2000万人の人口が減少していく予想となっています。
ちなみに、日本はこれ以上の減少幅となりますが・・・・・。

イタリアの2017年の合計特殊出生率は1.24(移民を含めても1.32 日本は1.43)と
少子化がやべえ!!!と常日頃言われている日本よりさらに低い状態となっています。

これほどまでにイタリアの出生率が低い理由は

・高い失業率と不安定な生活

これが大きな理由となります。
イタリアでは若者の失業率は40%(!)を超えるという統計もあるほどで、それほどまでに
若年層の雇用は不安定な状況となっています。
その他、賃金未払いや高い家賃・待機児童の問題などもあり、子育てをする事が
非常に難しい状況となります。
これ、マジで日本だよね・・・・。

次にイタリアの名目GDP(ドル建て)となります。



人口の拡大期と時を同じくする様に、GDP自体は拡大傾向と
なっていますが、
近年は停滞気味となっています。

次は一人あたりの名目GDP(ドル建て)を見てみましょう。


基本的には一人あたりの名目GDPも増加傾向ではありましたが、2008年のリーマンショック
を境に停滞している事がわかります。
ギリシャ発の欧州債務危機があった事もあり、イタリア経済が低迷している事を窺わせます。
そして、上述の通り2020年を境に人口減少社会になる事が予想されるので、人口増加に
伴う経済成長は望みにくい状況となっており、一人あたりの生産性の向上が今後急務と
なるでしょう。

ちなみに、
イタリアの一人あたりGDPは34,320.75ドルで世界第27位(2018年)
となります。


まとめ
抜本的な景気対策をしなければ、イタリアの経済力は沈降し、
少子高齢化社会の歯止めはかからない。

イタリアの地政学 


この章ではイタリアの地政学についてお話します。

イタリア半島というだけであって、イタリアは半島国家に位置付けられる様に思います。
半島国家といえば、以前朝鮮半島について書きましたが、大きく異なる点があります。

それは地形です。

まず、イタリア周辺の下記の地形図を見て下さい。

イタリアの北部は急峻なアルプス山脈が林立しており、北部からの侵攻は非常に難しい状態です。
(もちろん不可能ではないです。第二次ポエニ戦争時、カルタゴはアルプス越えをしている。)
イタリアの東部にあるバルカン半島から攻め入るというのも現実的ではないでしょうね。
アルプス山脈ほどではないものの、バルカン半島にもバルカン山脈が存在しており、
大規模な軍隊の移動には適しておりません。
そのため、北部・東部からの侵攻以外でイタリアに攻め入るのは、北アフリカからシチリア島・イタリア半島南部を経由する必要性があるでしょう。これは第二次世界大戦の連合軍のイタリア侵攻からもわかります。

そのため、
ヨーロッパ大陸(便宜上こう呼称します。)と陸続きではありますが、
半島国家という位置づけより、海洋国家としての色彩が色濃くなります。

イタリアの歴史でも紹介しましたが、ローマ帝国が三度に渡りカルタゴとポエニ戦争を繰り広げた理由も地中海の覇権獲得(現代風に言えば制海権)を目指したものだからです。

上述の様にイタリアの場合は半島国家でありながらも、その地勢的理由から地中海での海洋覇権を確立していれば国土防衛は概ねしやすい状況となります。

また、2017年のイタリアのエネルギー資源の輸入依存度は78%となっており、
エネルギー資源の安定した輸入は国家存続のためには必要不可欠な要素となります。

・天然ガスの輸入元
第1位:アルジェリア32% 第2位:ロシア28%(少し古いですが2012年)となっています。
イタリアの天然ガスの輸入方式は日本の液化天然ガス(LNG)とは違い欧州全域に張り巡らされたパイプラインを使っての調達となります。
そして、このパイプラインはロシアからの供給とアルジェリアからの供給が圧倒的な比率を
占めております。

・原油の輸入元
第1位:イラク19.7% 第2位:ロシア11.2% 第3位:サウジアラビア9.5%(2016年)となっています。
原油の輸入については、中東・ロシアが主要な調達先となっている様です。
少し古い情報ではありますが、原油の輸入経路の8割程度がタンカーによる海上輸送との事
であり、地中海のシーレーン確保については重要な要素となっております。

下記に参考程度にイタリアのエネルギー資源の情報を記載しておきます。

石油
生産量:4,684千トンで世界第10位(2018年)

輸入額:32,523百万ドルで世界第9位(2018年)
輸出額:314百万ドルで世界第53位(2018年)
埋蔵量:574百万バレルで世界第45位(2018年)

天然ガス
輸入額:18,097百万ドルで世界第5位(2018年)
輸出額:55百万ドルで世界第47位(2018年)

なお、イタリア海軍は世界第9位とされており、軽空母を保有している事からも
世界で有数の海軍を有しています。(参考サイト:military-today.com)

まとめ

地勢的にイタリアは海洋国家であり、地中海のシーレーン確保は重要である。




終わりに


まず、新規の地政学シリーズの執筆と公開をするまでに、概ね半年の時間を要してしまって、
申し訳ありませんでした・・・・(*- -)(*_ _)
仕事が忙しくなったり、転職活動を開始したり、なかなか時間が確保出来ない事、
執筆自体が思う様に進まない等でかなり遅くなってしまいました。ごめんなさい!
先日、性能が良いデスクトップPCを購入したので、以前よりは調子がしやすくなったので、
次はもう少し頑張って早く書き上げたい・・・です。書けたら良いよね・・・。うん。

さて、クラッドのどうでもいい話はこれくらいにしまして、
今回は南欧の国、イタリアについて書いてみましたが、如何でしょうか。

調査をするまでの私のイタリアのイメージと言いますと、
ピザ!オリーブ!パスタ!ワイン!とか、
ローマ帝国、歴史すごいよね。とか、
ムッソリーニ率いる枢軸国の一角であり、日本の同盟国だったよね。
でも、めっちゃめっちゃ弱小な軍隊だったよね。もう少し活躍しろよね。とか、
女たらしが多いよね。とか、
ギリシャ発の債務危機でイタリアさんの財政も超やばかったよね。とか、
お前、本当に先進国かよ・・・?とか、
こういう、正直ひどいイメージしかありませんでした笑
(イタリア人ごめんなさい!!!アンチじゃないです!!!今回ので好きになったから許して!!)

でも、調べてみれば、イタリアってめちゃくちゃ魅力的な国なんだなと思いました。
今まで地政学シリーズで何か国か調べてきましたが、個人的に非常に見て回ってみたいなと
思う国となりました。
魅力的な観光地、多過ぎひん?マジで。

本記事を読んで、私と同じ様にイタリアに少しでも親近感や好意を抱いてくれる人がいたら
嬉しいですね。

最後に、本記事が面白かったと思う方ははてなブックマーク登録して頂けたら
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(次の記事の執筆のモチベーションになるので・・・笑)

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以下参考サイトなど
Wikipedia
ーイタリア
ー東ゴート王国
ーイタリアの歴史
ーイタリアの軍事史
ー世界観光ランキング
ーミラノ
ージェノヴァ
ートリノ
たぶんこれでマスターできる!イタリアの歴史
世界史の窓 イタリア
外務省 イタリア~都市国家の歴史を受け継ぐ社会経済
外務省 イタリア共和国
世界経済のネタ帳
ー世界の人口ランキング
ー世界の面積ランキング
ーイタリアの経済
ーイタリアの一人当たりのGDPの推移
2020年、日本の中位年齢は48.9歳
人口ピラミッドから見える世界各地、国家の現状と将来(5)
資源エネルギー庁 第2節 主要国のエネルギー政策 近年の動向と直面する課題
pixabay.com ←画像などはこちらから引用させてもらっています。
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解析

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コメント

  1. まよ より:

    執筆おつかれさまでした〜
    わかりやすいまとめありがとうございます!

    大筋に関係ないのですが、2点。

    ・オドアケルがゲルマン人と言い切ることは難しいと思います。
    →父親が元々フン族のアッティラ王に仕えていて後にローマ帝国の軍人になって戦死。
     兄も東ローマ帝国の有力な軍人だが、出自不明。
     出身民族で成り上がる軍人が多いのに、戦功・功績以外の逸話がない。

    ・493年の所、なんとなく意味が通ってないような?
    →東ローマ皇帝より命を受けたテオドリックが489年より侵攻開始、
     493年オドアケル降伏。戦争終了を祝う酒席にて暗殺。
     

    • クラッド より:

      まよ様 
      当ブログにコメント頂きまして大変ありがごうざいます。
      また、コメントへの確認・返信が遅くなった事大変申し訳ございません。
      まずは閲覧頂きましてありがとうございました!!

      頂いていたコメントにつきましては参考にしたサイト様に準拠したものですが、
      私の理解不足もあった様ですね・・・。
      頂いたコメントを参考に、確認後修正させて頂きますねm(__)m

      今後とも他の国なども随時執筆していきますので、どうぞご愛顧下さればと思います。